今回紹介するのは、鈴音 ことら さんの【ヒナ 値付けされた子役たち】です。
芸能界、特に子役の世界にスポットを当てたってのが凄く気になって読んでみました。
子役が芸能界で活躍する話かと思ったら、子役の世界の厳しい現実、大人の事情、お金にまつわる話などを、生々しく描いた作品でした。
芸能界、特に子役の世界が透けて見え、芸能界に携わる子供たちがこんな体験をしているのかと思うと、ちょっと背筋がゾッとします。
芸能界に少しでも興味があったり、子役上がりの気になる俳優さんがいる人にオススメのマンガです。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
【ヒナ 値付けされた子役たち】のあらすじ
烏丸 省吾(からすま しょうご)は、子役事務所の新人マネージャー。
テレビの世界に「夢」を見る、頭の中がお花畑の青年。
仕事初日に子役の世界のシビアさを目の当たりにし落ち込んでいると、目の前に一人の少女が現れる。
少女の名は 高宮 雛(たかみや ひな)7歳の超売れっ子子役。
落ち込んでいた 烏丸 を笑顔で励まし立ち去ったが、この少女には2つの顔があった。
一見、無邪気で愛らしい ヒナ だが、金にこだわり、大人に異常なヘイトを抱く冷たい心の持ち主。
自分のことを「私の人生は2週目ですので」と言うような子だった。
しかし、烏丸 以外は ヒナ の裏の顔に気づいていない。
ある日、ケガで入院した ヒナ のマネージャーである 鵜飼(うかい)の代わりに、烏丸 が ヒナ を担当することになった。
ヒナ の助言を受けながら、烏丸 はマネージャーとして成長していく。
【ヒナ 値付けされた子役たち】の感想
- 芸能界、特に子役の世界がわかる
- 実社会でも役立つマネジメント
- よくある芸能界マンガとは違う視点が新しい
- 個性的な子役たち
芸能界、特に子役の世界がわかる
子役の世界は想像以上にシビアでした。
ヒナ のマネージャー・鵜飼 が、子役たちに言うセリフ
「仕事が欲しきゃ『子ども』を武器にしろ。
クレバーに立ち回りながら狡猾になれ」
それを聞いた 烏丸 は「子どもに言うことじゃない」と言いますが、そんな 烏丸 に 鵜飼 は「ごっこ遊びじゃねぇんだぞ」と一蹴します。
そうなのですよね、これはビジネスなのですよね。
子どもと言ってもお金をもらっているプロの役者なのです。
このマンガでは、子役がいくら稼ぐか、一つの現場でどのくらいの額のお金が動くのかが説明されています。
なかなかに興味をそそられます。
今活躍してる子役のあの子も、かつて子役だったあの子も、こんな世界で生きていたんだなぁ。
「子役」という職業につけるのは「志願者の3%」
ホントにシビア・・・
実社会でも役立つマネジメント
主人公の 烏丸 は、「大人子ども」と言われるほど、頭の中はお花畑で空気も読めない。
けれど、子どもの個性を見抜いてそれを伸ばす能力にたけている。
その 烏丸 の能力を引き出しているのが子役の ヒナ っていうのがオモシロイ。
芸能マンガだけど、ビジネス書としても役立つんじゃないかなぁ。
「コネの作りかた」「どうやって子役を売り込んでいくのか」「どんな子がオーデションで受かるのか」とか。
たまに「マンガでわかる啓発本シリーズ」を読んでる錯覚になります(笑)
でもそこがオモシロイ。
よくある芸能界マンガとは違う視点が新しい
新人マネージャー 烏丸 の指導係を7歳の少女に設定したのがオモシロイなぁってのが第一印象でした。
しかもただの聡明な子供ではなく、表の顔は無邪気で愛らしいというのが、天才子役というキャラを引き立てています。
子役という商品を、どうやって売り込んでいくか。
マネージメント視点の芸能マンガって今まであったかな?
個性的な子役たち
「若さをお金へ変えられるうちに、私一人でも一生生きて余りある額を、5億私の財産にしたい」
と言う ヒナ。
「金」を欲しがり「大人」を嫌う ヒナ。
親もいなく、今とは全く印象だった3歳の頃の ヒナ。
「私の人生は2週目ですので」の言葉の意味が気になります。
ヒナ の他にも、親からの圧が凄い あすな、ジェンダーレスタレントの つぐみ など、個性的な子役が出てきます。
【ヒナ 餌付けされた子役たち】のあらすじと感想:まとめ
芸能界、特に子役の世界はホントにシビアなんだと、このマンガを読んで改めて知りました。
ヒナ の過去も気になるけど、ヒナ の行き着く先も気になります。
子役がどういう立場か知り尽くしてる ヒナ は、芸能界で生き続けていけるんでしょうかね。
もう、烏丸 の成長はどうでもいい(苦笑)
- 自分の子ども芸能界に入れたいなぁって思ってる人
- 芸能界に少しでも興味がある人
- 子役上がりの気になる俳優さんがいる人
にオススメのマンガです。
あとは、社会人1年生の人も読んでみる価値はあると思います。
すでに芸能界で活躍してる人や、かつて子役として芸能界に携わっていた人は、このマンガにどんな感想を抱くのかも興味があります。
芸能人の誰か、このマンガの感想を教えてくれないかなぁ(苦笑)
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