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【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】下巻 あらすじと感想:紅華と歌舞伎の対比が凄い

ヒューマンドラマ・日常

今回紹介するのは、斉木 久美子さん の【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】(上・下巻)です。

 

 

【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】は、【かげきしょうじょ!!】の前日譚です。

(集英社版【かげきしょうじょ!】2巻を再編集した電子書籍です。)

 

なので、【かげきしょうじょ!!】1巻を読む前に、【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】上・下巻を読むことをオススメします。

 

↓詳しくは、コチラの記事をお読みください。↓

【かげきしょうじょ!!】を読む順番は?

 

ネタバレを含みますのでご了承ください。

 

 

【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】下巻のあらすじ

人間不信で男性恐怖症の 奈良田 愛(ならた あい)は、国民的アイドルグループ・JPX48の元メンバー。

そんな 愛 がJPX48に入団したのは、女性しかいないから。

しかし握手会で、ファンに対し究極の塩対応をしてしまい、同グループを強制卒業させられてしまう。

 

月日は流れ、紅華歌劇音楽学校に入学した 愛 だったが、下校途中に、握手会で塩対応をしたファンと遭遇する。

学校に逃げ戻った 愛 は、渡辺 さらさ(わたなべ さらさ) と一緒に下校することになったが、再びファンと遭遇してしまい、恐怖のあまり さらさ を置いて逃げてしまう。

 

同じころ、山田 彩子(やまだ あやこ)は、少しポッチャリした体型を講師に指摘され、食事をすると吐くようになってしまう。

 

 

【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】下巻の感想

  • 愛 の幼少期がツライ
  • スターになる覚悟
  • 愛 と さらさ の関係が尊い
  • 紅華歌劇団と歌舞伎の対比

 

愛 の幼少期がツライ

なぜ 愛 が男性恐怖症になったのか、人間不信になったのか。

それなのになぜアイドルをしていたのかがわかります。(第7幕)

想像の域を超えていました。というか、想像していませんでした。

 

人と関わりを持っていれば必ずと言っていいほど、心の傷を打ち明けたり、打ち明けられたりすることがあるはず。

 

「心の傷とは 他人と比べて救われるものなのだろうか。

私より傷ついた人は さらに傷ついた人を思い浮かべ なぐさめにしていくのだろうか」

(第8幕・愛)

 

心の傷を打ち明けるのって相当の勇気が必要で、自分が打ち明けられた時、返事を間違えると相手に絶望を与えてしまう。

 

愛 が さらさ に「忘れたいのに 忘れられない 嫌な思い出は どうしたらいいの」と聞いたとき、さらさ は

「まだ 15年しか 生きていないので まだまだ 修行中の身 ですが」

と前置きをした上で、こう答えます。

 

「忘れることは できなくても 毎日楽しいことや 夢中になれることを 新しく思い出にして 何度も何度も 上書きにしていって つっ込んでゆけば 少しずつ 薄くなって ゆくのではないかと 思ったりします」

(第11幕・さらさ)

 

「思ったりします」って現在進行形で語っていることで、さらさ もまた、嫌な思い出を抱えていることがわかります。

 

さらさ の返事が正解なのかはわからないけれど、愛 の中の何かが、良い方向に変わったのは確か。

さらさ に心を許してからの 愛 がとにかくカワイイ!!

 

スターになる覚悟

ダンス講師の 橘(たちばな)が、彩子 に言った言葉。

「あんた達のお客さんは 絶対的に女の方が多いの。

女の審美眼は 厳しいんだよ。

彼女達(ファン)が紅華に 求める物 それは夢の世界。

手に届かない『美しさ』」

(第8幕・橘)

 

そのことがきっかけで、彩子 は過食嘔吐するようになり、成績も下がってとうとうビリになってしまう。

声楽講師の 小野寺(おのでら)が、橘 に「もっと気を遣うように」と注意すると

 

「あいつら卒業して 劇団員になったら いわれの無い陰口を たたかれるようになるのよ。

どんなに人気者になっても アンチは必ずつくからね。

むしろ 何も言われない 存在感の方が問題よ」

(第14幕・橘)

 

第14幕は、某男性アイドルグループ推しの私に刺さった話でした。

アイドルって、アイドルになるのも大変だけど、アイドルでい続けることも大変なのだと、最近つくづく思っています。

夢や希望を与える憧れの対象であり、手の届かない存在で、「隣の席のあの子」ではないんだよね。

いつもファンとアンチが対立してたり、本人に直接 罵声を浴びせてたりします。

 

確かに 橘先生 の言う通り「ショウビジネスは 心が弱くちゃ やっていけない」のかもしれません。

アンチがいても笑顔を絶やさず、夢や希望を与えなくてはならない。

上巻・第1幕でも、「アイドルなんてやっていたら 知らない人に何か言われるなんて なれっこ」って 愛 は言っています。

 

第14幕の最後に、小野寺先生が彩子にある言葉をかけ、その言葉で彩子が自信を取り戻すことになるのですが、スターになるのってホントに覚悟がいる事なんだなぁって思います。

それを十代で決めるんだから、本当に凄いです。

 

愛 と さらさ の関係が尊い

さらさ に声をかけたいのにタイミングがわからない 愛。

「仲直りの仕方が わからないの」って 愛 の叔父であり、ダンス講師でもある 太一(たいち) に言うのだけど、もう共感しすぎて胸が「キュッ」てなりませんでしたか?

 

結果、愛 は無意識に さらさ の腕を掴んでしまうのだけど、その時の 愛 のモノローグ

「あの一番高く 大きく輝く星 あれは 渡辺さらさ あの人はあそこへ行くべき人だ。

私もそこへ その場所へ 同じ高さであの場所を 見てみたい」

(第12幕・愛)

 

今まで距離を置いていた人が、ここまで思わせる存在になるって凄くないですか?

大逆転・大優勝どころの騒ぎじゃないですよ。

でもここで終わらないで、自分もそこへ行きたいと思う 愛。

「同じ高さで見たい」って、それはもう「ニコイチ」なのですよ。

 

また、さらさ は 愛 を初めて見たときから

「舞台の 真ん中に立つのは きっと こういう人なんだって 思ったんです。

「愛ちゃんと この人と 一緒の舞台に立ちたいと 強く 思ったんです」

(第9幕・さらさ)

さらさ の場合は「一目惚れ」な感じ。

でも、愛 のスター性を見抜いて「一緒の舞台に立ちたいと思う」のって、「愛 の さらさ への想い」と同じなのですよね。

 

この2人、尊すぎやしませんか?

デビュー後、この2人の姿に萌え散らかすファンの姿が、今から想像できます。

 

あ! でもこの2人が同じ組になるとは限らないのか。

あぁ、そこら辺も含めて、今後が気になりますね。

 

紅華歌劇団と歌舞伎の対比

授業でやる気の出ない 彩子 と さらさ に対し、星野 薫(ほしの かおる)が「この学校に入学して努力しないなんて馬鹿げてるわ」と言うシーン。

それに対し「才能のほかに、努力と気力、それとコネ」と答える 杉本 沙和(すぎもと さわ)

三代目のお情け入学と、本科生から陰口を言われている 薫 は、その場を去ってしまいます。(第10幕)

 

上巻・第2幕では、入試に合格した 愛 が不合格だった人からすれ違いざまに「ふざけんなコネ入学」と言われます。

 

「コネは チャンスが多いっていうだけで 悪いことでは無いわ。

最終的には それだけでは やっていけない世界だし。

むしろコネもチャンスもあるのに それを生かさない人の方が どうかしてるわ。

そしてコネの無い私達は より一層の努力で技を磨けば いいだけの事よ」

(第10幕・沙和)

沙和 カッコイイです!

 

芸能界でも「二世タレント」って悪い意味で使われることがありますよね。

それを最初から武器に使う人もいますし、ある程度 知名度を上げてから公表する人もいます。

どちらにしても、本人の努力と実力がなければ通用しません。

 

悪い意味で使ってる人は、自分の未熟さを認めたくないだけなのですよね。

そこから成長できれば良いのですけど。

 

そして、さらさ の過去と深い関係がありそうな「歌舞伎」

歌舞伎は世襲制。

紅華とは真逆の世界。

 

上巻・第5幕で「世襲制って下剋上がないんだな」って教師たちが話してたり、「世襲制ってなんだかすごいね」って 薫 がつぶやいたり。

上巻を読んだときはわからなかったけど、ここまで読んでから読み返すと、このとき 薫 はどんな気持ちだったんだろう? って思っちゃいませんか?

 

薫 にこの言葉を言わせる 斉木さん! ホントになんて罪作りなっっ!!

 

そして、【かげきしょうじょ】という物語が、ただの「紅華歌劇団のトップを目指す話」なのではなく、「伝統芸能とは」という、壮大なテーマな話なのだと気づかされるのです。

(え? 遅い?)

 

 

アニメ【かげきしょうじょ!!】を観るなら『Hulu』で

【かげきしょうじょ!!】は、2021年7月にアニメ化されました。

今は『Hulu』で配信しています。

 

『Hulu』は、月額1,026円で映画・ドラマ・アニメ・バラエティを楽しめるオンライン動画配信サービスです。

 

いつでも、どこでも、14万本以上の作品が見放題!

インターネットに接続したテレビ、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで視聴可能です。

 

この機会に、ぜひ観てください。

動いてしゃべる紅華音楽学校100期生たちに感激すること間違いなしです!

 

 

【かげきしょうじょ!! シーズンゼロ】下巻のあらすじと感想:まとめ

さらさ がなんでこんなにも 愛 に付きまとうのか。

「ただ単に同部屋だから」という理由だけではない気がしたけど、一目惚れという名のリスペクトからだったのですね。

 

人が心を開くきっかけって、ほんの些細なことだけど、とても大きな出来事で、その人の人生がガラリと変わってしまうのですよね。

人と関わり合うのが苦手だった 愛 が、さらさ に振り回されるようになるんだから、人生ホントわからないもんです。

 

って、愛 と さらさ の事ばかり語っちゃったけど、自信を取り戻した 彩子 の存在も忘れちゃダメだね。

これから先、一人一人スポットが当たっていくのかな。

他の人はどんな背景があるのか、壁をどう乗り越えていくのか、続きが楽しみです。

 

 

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